【感想】ミュージカル『薄桜鬼』HAKU-MYU LIVE 4

物語を知っている人ほど、歌と身体と空気で“もう一度出会い直す”時間になるステージでした。

目次

公演情報

タイトル:ミュージカル『薄桜鬼』HAKU-MYU LIVE 4
上演時間:約2時間30分(休憩なし)
構成・作詞:毛利亘宏/西田大輔
音楽:佐橋俊彦/坂部剛
振付・ステージング:本山新之助
殺陣:六本木康弘
舞台監督:須田桃李

出演:
久保田秀敏(土方歳三役)
樋口裕太(藤堂平助役)
輝馬(山南敬助役)
北村健人(沖田総司役)、大海将一郎(斎藤一役)、川上将大(原田左之助役)、小池亮介(永倉新八役)
丸山龍星(山南敬助役)、田口司(山崎烝役)、井俣太良(近藤勇役)、飯山裕太(大鳥圭介役)
竹野留里(雪村千鶴役)、岡田真祐子(雪村千鶴役)、青木志穏(雪村千鶴役)
佐々木喜英(風間千景役)、横山真史(天霧九寿役)、末野卓磨(不知火匡役)
川本裕之(雪村綱道役)、星元裕月(南雲薫役)、斉藤瑞季(千姫役)

公演期間:
・東京:2025年12月19日(金)~21日(日)
    Zepp DiverCity (TOKYO)
・大阪:2025年12月27日(土)~28日(日)
    Zepp Osaka Bayside

内容:ミュージカル『薄桜鬼』シリーズの楽曲を中心に構成されたライブステージ
  主な構成作品:
  ・『真改 山南敬助 篇』
  ・『真改 土方歳三 篇』
  ・『真改 藤堂平助 篇』

観劇日:
2025年12月21日(日)12:00公演

物語に沿って高まっていくライブ構成

「HAKU-MYU LIVE」は、ただの楽曲披露ではありませんでした。
セットリストや演出が物語の流れに沿って組まれていて、特に後半は、それぞれの編の“あの場面”が、そのまま最後まで続いていくような構成になっています。
私が観た回では、藤堂平助編から土方歳三編へとつながり、舞台の熱量が一気に最大値へ引き上げられていく感覚がありました。 物語を知っているからこそ、胸の奥が静かにざわつく——そんな時間でした。

殺陣が語る、それぞれの生き方

印象に強く残ったのは、やはり殺陣です。
藤堂編では山南との立ち回りが、 土方編では風間との対峙が、 言葉以上に感情を伝えてくるように感じました。
剣を交える距離の近さや、踏み込む足音、呼吸。 ライブでありながら、確かに“あの物語の途中”に立ち会っている感覚がありました。

笑いと遊び心が生む、呼吸の余白

重さだけで終わらないのが、このステージの魅力でもあります。 バラエティコーナーでは空気が一転し、客席も含めて和やかな笑いに包まれました。
お悩み相談室でのやり取りや、ゲーム企画での無茶振りなど、 キャラクターの関係性を借りながら、舞台ならではの“その場限り”のやりとりが生まれていくのが楽しかったです。
張り詰めた時間と、緩む時間。 その振れ幅があるからこそ、後半の感情がより深く沁みてきました

生の舞台だから見えた表情と身体

前方席だったこともあり、細かな表情や身体の使い方までよく見えました。
汗の光り方や、視線の揺れ、ほんの一瞬の笑み。 役者さん個人の評価というよりも、それぞれが役とどう呼吸しているか、その相性が伝わってくる感覚でした。
特に、複数キャストが同じ役を担う場面では、 場面ごとに空気が微妙に変わるのも興味深かったです。

アンサンブルが重なる瞬間の熱

山南さん役の輝馬さんと丸山龍星さんが2人出演されており、変若水を飲んだ場面でのアンサンブルは、思わず胸が熱くなりました。

節目の公演に立ち会うということ

また、節目となる公演数を迎えたキャストの挨拶では、 言葉に詰まりながらも想いを伝えようとする姿が、とても人間らしく印象に残っています。

伊東甲子太郎役の坂本和基さんと、不知火匡役の末野卓磨さんが100公演目を迎えられていました。
末野さんの挨拶では、「消えゆく同士胸に 選ばれしその宿命 花に帰り咲く」という歌詞を思い出そうとしながら、少ししどろもどろになってしまう場面もあり、その様子がとても愛らしく感じられました。

余韻として残ったもの HAKU-MYU LIVEは、物語の結末を提示する舞台ではありません。
けれど、登場人物たちの“その後も生きている”感覚を、確かに残してくれます。
2026年、次は誰の物語になるのか。 そんな想像をしながら、静かに余韻を抱えて劇場を後にしました。

こんな人におすすめ

・ミュージカル『薄桜鬼』の物語や楽曲が好きな人
・ライブ形式でも物語性を感じたい人
・殺陣や身体表現を間近で味わいたい人
・笑いと切なさ、両方を大切にした舞台が好きな人
・“お祭り”の中にある感情の揺れを楽しみたい人

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次